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したら領
創作の種となる想いや思索、虚実ないまぜの生活の記
高2年の夏、馴染めないバスケ部を辞めて、美術部に転部した池田くん。新たな友達・気になる異性・過去の親友・陰口・裏切り……不安定なまま居場所を探しつづける池田くんの物語
【あらすじ】昔々あるところに「悪太郎」という童がおりました。自分の強さだけが生きがいでした。しかしある時、倒せない者と出逢います。それは鬼でした
荒野にひとり…孤独なオオカミが立っている。過去の喪失で足が動けなくなってしまったようだ。オオカミは動き出すことができるだろうか。全3巻で単行本化
黄色の荒野に、赤いサボテンが咲いている。 さらさらと心地よい風が吹いている。 よく見ると赤いのは花で、サボテン自体は緑だ。 生き物の気配はないが澄んだ空気が流れている。 何もかもが終わったような地平線、しわが刻まれた大地がおじいちゃんのようだ、あとは余生を過ごすのみ。 ふと荒野が語りかけてくる、思い出話をするように 「昔々…この辺りには動けない眠れないオオカミが、ずっと独りで立っていたんだ。 この赤いサボテンがその証拠だ。 そのオオカミはイエローフラワーが好き
今日は牛乳とチョコレートパンを3時に食べた。 白と黒のハイブリットが目に心地良い、チョコレートパンの良いところは、黒すぎないところ。 牛乳の良いところは甘すぎないところ。 牛乳ってすごい、唯一無二の味がする。宇宙の美食家が集まる晩餐会が開かれたら地球の特産品として出るはずだ。 牛乳の牛乳感は留まることを知らず、人類はカフェオレにしたり、クリームシチュー作ったりミルクプリン食べたりコーヒー牛乳をお風呂あがりに飲んだりする。 しかし時々思う、コレは牛の体内から出たやつなん
目をあけると犬だった。 空を見あげる、雲が流れて、太陽があわく光っている。大地には緑の丘がつづいている。 鼻先を風が通りすぎて、草の匂いと花の香りがする。 おもわず一歩ふみだす。そのまま四足歩行で歩きはじめる。 白い毛並みはところどころ、クリーム色に汚れていて、特に口の両端は茶色くらいに染まっている。 黒い目に黒い鼻、ピンクの耳に舌。 丘をくだってはのぼり、のぼってはくだり。 時には立ちどまり、遠吠えをしてみる。 「オォーン」 ひとつだけ返事がきこえる。