マンガの原案④(鈴木おさむさん)
『ティラノ部長』はおさむさんから頂いた「原案脚本」をもとに、僕がマンガに起こした作品です。
中年サラリーマン・ティラノの「ジェネレーションギャップを趣深く眺める漫画」です。おさむさんの脚本はいつも簡潔で感情がスッと入ってきます。
テキストからマンガに至る過程を見れるのは、刺激的かつ貴重なのでは。
「自分だったらこのシーンはこうやって絵にするな」などと考えながら読んでも楽しいかもしれません。
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1
町中、ガラケーで電話している。
ティラノ「もしもし?あ、はい、15時には会社に戻ります」
2
と、街中の女性が。
女性「あの人、まだガラケー使ってるよ」
3
ティラノ、ガラケーを見て。
ティラノNA
NA 「さすがにもうスマホにしなきゃいけないんだな」
4
NA 「昔は、自慢げに、カパって開いてたけど・・・・」
みんなの前でガラケーをカパって開いて。
ティ 「もしもし~~~?」
5
NA 「今は社内でこっそり開いてる」
6
町中で。
ティラノ「よし!!スマホに買い替えよう!!」
7
IPHONEを見て。
ティラノ「すいません、IPHONEに買い替えます」
店員 「ありがとうございます」
8
ガラケーを見るティラノ。
NA 「なんだろ、この罪悪感」
9
NA 「ガラケーよ、ごめん。君には沢山世話になった」
ガラケーを見るティラノ
NA 「だけど、だけどさ、君を使ってると恥ずかしいんだ・・・」
10
店員 「在庫ありましたので、手続きいたします」
NA「その時だった。店の外を見た」
11
綺麗な女性が歩いてる。
NA「彼女が歩いていた・・僕の元妻だった・・・・」
12
横には若い男、トリケラ。
NA「隣には、若いトリケラが一緒だった・・・・」
13
NA「ある日突然、僕は彼女に離婚を切り出された・・・」
妻 「別れよう」
14
NA「彼女は家を出て行った・・・・」
ティラノ「・・・」
15
ガラケーを見るティラノ。
ガラケーが寂しく見える。
NA「ガラケーが自分に見えた・・・」
16
ガラケーをほおずりして。
ティラノ「これからも一緒に生きような!!」
NA「結局スマホは買わなかった」
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