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心臓の手綱を握る

漫画を描こうと机に座ると
動悸が激しくなる。
心音が早くなり、手に汗をかく。
そんなことが
最近まで続いていた。

いつからそうなったのか
正確には覚えていないけれど。
眠れないオオカミ」という作品が
バズったあたりだから。
おそらく2、3年前だろうか。

いったん集中し始めれば
動機はおさまるのだが。
集中するまで心臓が落ち着かない。

変だなとは思っていたが
対処方法もわからず
医者にかかるほどでもない気がしたので

スルーしていた。

ただジワジワとその傾向が強まっているのを
感じていたので。
どうにかしたいなと漠然と思っていた。

ようは「漫画を描く」という行為に対して
緊張している自分がいたのだと思う。

それは「良い作品を描かなきゃ」との
気負いもあっただろうし。
「急に描けなくなったらどうしよう」との
恐怖もあったと思う。

つまり僕から漫画をとったら何も残らないと
思っている節があったから。
(今もあると思う)

それは「気持ちが強い」と言えばそうなのかもしれないが。
どちらかと言うと「逃げ道がない」と感じていた。

しかし最近、どうしたことか。
机の前であまり緊張しなくなった自分に
気づいた。

何故なのかは分からないが。
ここ2、3ヶ月のことだ。

前よりもより漫画を描くことを楽しもう
思い始めたからだろうか。

しかし楽しもうと思って
楽しめるものでもないだろうし。
何がキッカケだったのかは良くわからない。

いまだに緊張は残るが。
前ほどではない。
心臓が自分のものであることを感じる。

以前は自分の手綱の外にあるように感じてた。自分と心臓が一体となっていないような。
そんな異物感。

近頃、僕の心臓は平常心を取り戻しつつある。

先月、つまり5月。
1ヶ月ほど仕事のペースを
少し緩やかにしたのが
良かったのだろうか。

特にここ1週間、集中できている気がする。
今後も、メンタルの上下はあるだろうけど。
波を少なく、安定していけたら嬉しい。


話はうつるが
最近「いつか伝説の剣になる花
という作品を描いている。
絵本のような漫画のような、紙芝居のような
形式で描いている。

それがしっくり来ている気がしていて。
自分の謳っている「絵本まんが」
というものが、どういうことなのか。

もう少し分かるかもしれない。

作品を楽しく
そしてたくさん描いて
多くの人に届けたい。

そしてできるなら、心の奥底まで。
いつまでも鈍く光っているような作品を
残したい。

昨日の夜、映画を観た。
Amazonプライムで観放題の
オールド」という作品。
監督はナイト・シャマラン。

シャマラン作品で有名なのは
シックスセンス」だろう。

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ここはしたら領の創作の土台。ここの活動費をベースに漫画を描き続けることができています。(いつもありがとうございます) 私は死ぬまで創作します。人間の感情を絵と言葉で捉える研究をします。購読して頂けるととても嬉しいです。

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