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漫画にとってユーモアは最高のスパイス

童話「3匹のこぶた」をベースにした自作漫画を題材に話します


■喜劇と悲劇は紙一重


こぶたはコメディ基調の作品です。
敵キャラであるオオカミがこんな顔をしたり

母ぶたに変装したりします。

そもそも、こぶたが合体するので、世界観が割とふざけてます(合体はロマン)

さらには「ラピュタの雷」を放ったり

こういう何でもアリの世界観は、描いていてとても楽しい。


しかし、デビュー作『眠れないオオカミ』と比べると、だいぶ雰囲気が違うかもしれません。

なので私という作家に、コメディ基調の作品が求められている気はしないのですが…

描いちゃいました。


その分『池田くん』は真面目な作品なので、反動かもしれません。


とは言え、どんな真面目な作品にも、ユーモアは欠かせないと思っていまして。

実は、池田くんの中にもユーモアは入れているつもりなのです。

そもそも池田くんだけ「何で人間じゃないねん」とか

ケンタのやりすぎてる顔とか

個人的にはニヤニヤしながら描いています。

物語のトーンが真面目なので(真面目な話も好き)。
読者としては、読んでいる時に、キャラデザに反応して笑うことはないとは思いますが。

そのユーモアが、作品全体に何かしらの雰囲気を足しているはずであると、確信して描いております。


例えば、浅野にいおさんの『おやすみぷんぷん』も、真面目な話ではありますが。
(最初のほうは、結構コメディ強めだけど)

ぷんぷんの姿が異形なことで、えも言えぬユーモアと、比喩を勘ぐりたくなるメッセージ性が加わっていると思うのです。


私はそこが好きですし。
浅野さんが好きな『ゲゲゲの鬼太郎』の水木しげるさんの作品群にも、根底にユーモアを感じます。特にキャラデザやキャラの仕草から。

まあ要はブラックユーモアというか。

ユーモアとは、つまり喜劇だと思うのですが。
喜劇と悲劇は紙一重でして。
これずっと言っているので、耳タコかもしれませんが。

喜劇の裏側に潜む、悲しみが好き
悲劇の裏側に漂う、ユーモアが好き


例えば、誰かが道端を歩いていて、転んでしまったとします。

もし転んだ人が、目の前の人だったら。とても慌てます。
もしかしたら肘から血が出ているのを見てしまうかもしれません。

しかしもし転んだ人が、反対側の歩道の人だったら。
転び方が面白くて、クスッとしてしまうのです。


映画の『ジョーカー』なんかも、その悲劇と喜劇の間のラインを、モゾモゾしています。

だから好きですね。『ジョーカー』はとても好きです。

私にとって『ジョーカー』は
暴力を肯定して、それを煽動する映画ではなくて。

悲劇と喜劇を行ったりきたりしながら、だんだんと狂っていく…カセが外れていく1人の人間をフィクショナルに描いた、美しい作品です。

カラーリングも素晴らしくて、何度でも観てしまいます。


■まとめ


なんだか、だいぶ脱線してしまって。『こぶた』の5話の話をする間もなく終わってしまいました。

明日はもう少し、題材について語れるように、頑張りたいなと思います。


たかがおまけされどおまけの、袋とじ

今日やった仕事は
・新作『ラルフとワンダの冒険〜終末の彗星〜』のネーム
・池田くんの線画

■新作『ラルフ』のネーム

今日は1話のネームを描きました。
このシリーズは、週3か4で更新していく予定でして。
(様子見ながら変更するかも)

1話=2㌻にして、テンポ良く投稿していくつもりなのですが。1話だけは、始まりの話なので4㌻と多めになってます。

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