
ミルクティーとマミー
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実は私、無類のミルクティー好きでして。スタバのメニューにミルクティー(以下MT)が追加されることを願っているくらいには好きなのですが。ふりかえれば幼少の頃、朝食はMTと決まっておりました。
朝から母親が食卓に並べるのはパンとヨーグルトとサラダとMT。イギリス人みたいな生活の中日本人の顔をして暮らしておりました。おにぎりみたいな顔した同級生が味噌汁を啜っている時、私はMT。そんな血液も心根もすっかりMTに染まった私には耐え難い事実が今朝おきました。
冷蔵庫に
ミルクが
ない。
冷蔵庫にミルクが無いのです。
これではただのT。苦い。ミルクが無いと耐えられない…茶葉だけは苦い…茫漠とする意識の中、
ふと、目に入ったのモノがありました。ミルクと似通ったシルエット。それもまた乳製品、みんな大好き子供の味方「マミー」です。
私はつい重ねてしまいました、マミーにミルクの面影を。その影は決して重ならないのに。入れたのです、アールグレイの紅茶の中にマミーを。…しかし口をつけた瞬間悟ります。マミーのMはミルクのMでは無いことを。
自分はずっと生きづらさを根底に感じながら過ごしていました。それは誰もが心に持っている“かいじゅう”。どの作品にも色んな“かいじゅう”が出てきます。変なヤツがココにもいるなと一息つける様な秘密基地を。
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