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魅力的な主人公とは

3月26日から3週間。「根津のカレーラッキー」さんで、個展を開かせて貰えることになりました。

今そこに向けて、新作の読み切り漫画を、20〜30Pほど描いていて。展示の際には、お店の壁に貼るので、カレーと漫画を楽しんで貰えればと思います。

(カツカレーのピリ辛verが好き)

機会があれば、ぜひお立ち寄りください。↓

(行けない方のために、このマガジンにも展示用の作品を投稿します、お楽しみに。)

カレーといえば、最近はもう3月、大分暖かくなってきた。

僕といえば、個展に向けた読み切り漫画を、今まさに鋭意製作中で。しかし少し難航していて、その理由は、主人公のキャラが弱いからだ。

そのためには

「魅力的な主人公をつくる。」

とても大事な要素。

前作「眠れないオオカミ」を経て、新作の漫画を試行錯誤する内に、その感覚はさらに強くなった。特に最近、それを実感する。

つまり分かっているつもりで、分かっていなかったのかもしれない。

きっとこれからも、それを繰り返していくのだろう。仮説を立てて、検証していく、その繰り返しで、前に進んでいく。

だから、今回の読み切り漫画でも、一歩前進したい。

ちなみに、

冒頭はこんな感じ↓

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主人公は恋人と喧嘩をして、当てどなく夜の散歩をしている。

すると途中でバットマンの格好をした、変人と出会う。その日から主人公の生活に段々と違和感がやってきて……

みたいな話なのだが。(あらすじだけだと、面白そうだけど。え?面白そうだよね)

この「違和感」の部分を、上手く主人公の「欲求」(キャラクター性)と絡めれずにいる。

物語を魅力的に、端的に伝えるには。

あらゆる事が連動して、同時進行していくのが望ましい。だからこの「違和感」が物語から消えた時、主人公の持っている「欲求」にも何かしらの答えが、示されるべきなのだが。

そのイメージが無いまま、物語を始めてしまった。故に今詰まっている訳だけだ。

ならばどうするべきか、実はもう解っている。それは主人公の「欲求」の曖昧さを解消する事。

この主人公の「欲求」とは?

彼は恋人との関係・コミュニケーションに悩んでいる。

しかもそれは、彼の中で何度も繰り返された悩みだ。いつも同じ所で躓く彼は、自分は人として欠陥があるのでは無いかと、疑っている。もしくはこの関係に、未来は無いのでは、と信じ始めている。

まあ、という「欲求」を持った主人公な訳だが。おそらく今のままの冒頭ではそれは伝わらないだろう。

物語とは、主人公の「欲求」を軸に、右往左往と進んでいく冒険船な訳だから、その状態は好ましくない。何とか脱せなければならない。

しかし

それが簡単にできれば苦労はしないのである。とりあえず今はそれに気づけただけでも、及第点とし、次なる策を考える。

まあ、まず言えることは、今の主人公には「具体性が足りない」という事である。

今のままだと、主人公の職業も分からなければ、歳も分からないし、どこに住んでいるのかも分からない。つまり主人公の「欲求」に沿って、具体性を足していけば、自ずと「欲求」も具体的になっていくはず、である。

(20歳が抱える恋愛の悩みと、50歳が抱える恋愛の悩みは、おそらく違うだろう。もちろん重なる部分はあると思うが、表層になればなるほど、違いが出てくるはずだ。)

それはつまり、もう少しシチュエーションを具体的にかつ、主人公の「欲求」に沿ったものにするという事である。

ここで、もう一つ大事なのが、自作を客観視する事である。

上で言ったことを確実にやっていくには、一歩引いた目線が必要だ。そのために、プラスアルファで取り組んでみようと思うのが。

「漫画家仲間の作品を推敲して、改善点を伝えること」である。

結局、みんな悩んでいることの表面は違っても、その中身は如何にキャラクターを魅力的に伝えるか、である事が多い。

なので他人の作品にフィードバックすることで、自作にもその目線を取り入れていけたら、一石二鳥である。

ので、それをやってみる。

やってみよう。

ちなみに今の段階で出来ている、漫画の内容を少し公開しておきます。

ここからどういう風に変化していくのか、お楽しみに。

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ここはしたら領の創作の土台。ここの活動費をベースに漫画を描き続けることができています。(いつもありがとうございます) 私は死ぬまで創作します。人間の感情を絵と言葉で捉える研究をします。購読して頂けるととても嬉しいです。

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